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美術手帖
2021年10月23日
アート・バーゼルが「アートウィーク東京」に協力する理由とは何か? キーパーソンの2人が語る
世界最大級のアートフェア「アート・バーゼル」が協力し、今年11月4日〜7日の4日間に開催される新しいアートイベント「アートウィーク東京」。アート・バーゼルが同イベントに協力した背景や今後日本での展開、そして国際的アートマーケットにおける東京の可能性について、アート・バーゼルのディレクター・アジアであるアデリン・ウーイと、アートウィーク東京の共同設立者でギャラリー・タケニナガワの代表である蜷川敦子にメールインタビューを行った。 —王崇橋
──アート・バーゼルが「アートウィーク東京」を支援することになったきっかけや、実現した経緯について教えてください。
アデリン・ウーイ(以下、ウーイ) アート・バーゼル香港の設立以来、アジアにおける私たちの重要な目的のひとつは、東洋と西洋の架け橋となること、そして、アジアの広大で豊かなアートシーンの絆をつくることです。香港でのフェアが成長を続けるいっぽうで、私たちはつねに次の展開を問いかけてきました。「アート・バーゼルは、香港でのフェア以外にも、アジアのアートシーンをサポートし、強化するために何ができるのか? どうすれば、アジアのアートシーンの発展に貢献できるのか? 有意義な関係を築くためのほかの方法を見つけることができるだろうか?」と。
東京のギャラリー、日本のアートシーンの友人、そしてアジアのチームとの会話のなかで、「アートウィーク東京」を支援する機会が生まれました。これは、私たちのギャラリーへの深いコミットメントと、日本での幅広い交友関係を考えれば、この地域のアートワールドの継続的な発展を支援するという、私たちの幅広いミッションに沿った自然なステップでした。
──このコラボレーションの実現について、蜷川さんはどう思いますか?
蜷川敦子(以下、蜷川) アートウィーク東京のディレクターとして、このコラボレーションを実現するために、アート・バーゼルと緊密に協力してきました。東京をアートワールドの重要な都市として位置付けることを目的のひとつに掲げているアートウィーク東京にとって、アジアのローカルなアートシーンの成長と強化に長年取り組んできたアート・バーゼルとの協力関係はとても力強く、大変嬉しく思います。アート・バーゼルがもつ国際的なネットワークは、日本と国際社会の関係をより強固なものにすると確信しています。
──今年のアートウィーク東京は、プレイベントとして開催されますが、来年の本格ローンチについて、もう少し詳しく教えてください。また、より多くのギャラリーや美術館、施設を招待する予定ですか?
蜷川 アートウィーク東京は、現代アートとそれを支える場所や人々をより多くの人々に紹介するプラットフォームとして、日本のアートコミュニティの発展に尽くしていきたいと考えています。日本のアーティストやアートスペースの国際的な認知度を高め、日本と海外のアートシーンの交流を促し、日本における現代アートの健全で活発なエコシステムを構築し、地域の特性と国際的な活動との連携を促進することを目的としています。私たちは現在、プレイベントを成功させるために全力を尽くしています。次回の本格ローンチは、同じミッションとビジョンを共有していきますが、詳細については、第1回目を検証した後にお伝えします。
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