AWT
BAR

建築 × 食 × アートの
コラボレーション
建築 × 食 × アートの
コラボレーション

「AWT BAR」は、国内外のアートファンが集う憩いの場。南⻘⼭の複合ビル「emergence aoyama complex」を会場に、今年はランドスケープアーキテクトの戸村英子が設計を担当します。ランドスケープは、人と自然がつくる、私たちを取り囲む風景や景色や環境のこと。自然の織りなす有機的なランドスケープが、東京都心にたたずむAWT BARという空間につくりだされます。

フードを手掛けるのは「ゴ・エ・ミヨ 2023」でベストパティシエ賞を受賞した⻘⼭「EMMÉ」の延命寺美也。食とアートをつなぐモチーフとしての「花」をイメージしてつくられた季節の一品「新ゴボウとベーコンのケークサレ」と甘い「タタンモンブラン」をお楽しみいただけます。アートウィーク東京(AWT)参加施設で展覧会を開催するアーティストとのコラボレーションカクテルも味わえるのも、AWT BARならではの体験です。

設計:戸村英子
設計:戸村英子

© eiko tomura landscape architects

戸村英子 コメント

当たり前のように存在し、便利で使いやすい機能の集合体によってつくられた私たちの生活や街。そんな機能で埋め尽くされた都市の中にも、ひっそりとランドスケープは存在しています。東京南青山という都会の中心に位置するこの場所にも、うねる大地や地下を流れる川、どこまでも高い空、季節や天候によって表情を変える植物たちが、確かにたたずんでいるのです。そんな、いつもは見えないけれど確かにそこにある、隠れた小さな自然を集め、有機的なランドスケープをつくり出します。

「ランドスケープがつくるBAR」には、適度な高さの椅子やテーブル、平らな床と天井、垂直な壁は存在しません。様々な高さの地形がテーブルとなり、椅子となり、小さな部屋となり、お皿となり、そして景色となります。ランドスケープがつくる多様な時間や空間のスケールが、新しいBARでの過ごし方を私たちに提供してくれます。人が、ランドスケープという空間に身を置いたとき、丘を登り、木の実を採り、花を摘み、葉に落ちた水滴を汲み、ブランケットを広げて寝ころびながら景色を楽しむ。動物や植物たちが自然の中で自由に居場所をつくり、餌を蓄え、昼寝をするように、私たちもまた、AWT BARというランドスケープの中で自分の居場所を見つけ、お酒を楽しみ、人との会話を楽しむことができるのです。

このうねった大地のような凹凸のある有機的な形は、空間に連続性と奥行きをつくり、景色を構成する要素となります。都市に隠れたランドスケープが、建築空間に大きく広がり、新しい景色をつくり、新しい人々と関わりを持ち始めます。それは、ランドスケープ的な空間の使い方、過ごし方へとつながっていきます。

この可視化された有機的なランドスケープが人と関わり、街の一部となり、静かに、そして隠れたランドスケープにつながっていきます。

AWT BAR 
AWT BAR 
AWT BAR 
AWT BAR 
AWT BAR 
AWT BAR 
AWT BAR 
AWT BAR 

フード:延命寺美也
フード:延命寺美也

延命寺美也の作品画像

新ゴボウとベーコンのケークサレ


新ゴボウと自家製のベーコンを使ったケークサレ。新ゴボウがもつ土の香りが大地をイメージさせます。カリカリとした食感のフライドゴボウに花穂紫蘇のアクセントを添え、バラのような形に焼き上げました。

タタンモンブラン


旬の紅玉りんごを3時間じっくり焼き上げたタルトタタンに、和栗のクリームを合わせました。クリームは花びらのように絞り上げ、秋に咲く一輪の花を表現。蝶のシガレットを添えて仕上げています。

延命寺美也 コメント

食とアートをつなぐモチーフとして、「花」をイメージしました。美しい花は、季節や気候を表現する自然のアート。私自身も幼少期は自然に触れて育ってきました。その景色や記憶をもとに、自然な美しさ、おいしさを表現するように心掛けています。「新ゴボウとベーコンのケークサレ」は、土が香るゴボウとスモーキーな自家製ベーコンに花穂紫蘇(はなほじそ)のアクセントを添えた季節の一品。「タタンモンブラン」は、旬の紅玉りんごを3時間じっくり焼き上げることで旨みを引き出し、和栗のクリームを花びらのようにあしらった甘い一品です。

アーティストカクテル
アーティストカクテル

荒川ナッシュ医「旅立つ秋」

荒川ナッシュの作品画像

パーシモン(干し柿)とリキュールを加えたブラウンカクテル。秋を感じさせるボタニカルな香りが特徴的です。

荒川ナッシュ医 コメント

わたしが大好きなポップスターの曲名を冠したブラウン・カクテルです。世界のアート愛好家に向け「旅立つ」前の一杯として考案しました。美味いよコレ!

小泉明郎「Ritualistic People: 祭民」

小泉明郎の作品画像

「味覚の不思議」をコンセプトにした、赤い氷が特徴的なカクテル。一緒に提供されるインストラクションに沿ってカクテルを飲み進めながら、見た目や香り、味の変化をお楽しみください。(制作協力:漆原正貴)

小泉明郎 コメント

集団で生きる人間の脳は言語と共に進化してきました。それゆえ人間の知覚や行動は、無意識に言葉に左右されてしまう傾向にあるようです。そんな脳の仕組み自体を反映させたカクテルが作れないかと考え、ここ数年、催眠を使った作品を共に作ってきた催眠研究家の漆原正貴氏と共にアイデアを練り、WALLのバーテンダーの皆様と試行錯誤を重ね作ったカクテルです。私たちの味覚の不思議さを味わっていただけたら幸いです。

束芋「白は怖い」

束芋のポートフォリオ

束芋が白という色のイメージに感じる「怖さ」を表現したミルクベースの甘いカクテル。束芋がカクテルに合わせてデザインしたコースターも数量限定で配布予定。

束芋 コメント

“白”からイメージするのは「純粋」「無垢」「清廉潔白」……。真っ白はほんの少しでも汚れると完璧な白ではなくなり、白のイメージは弱まるだけでなく、否定される。「純粋ではない」「無垢ではない」「清廉潔白ではない」。元々真っ白なんて存在しない。真っ白に見せかけているだけ。真っ白に見せかけることに成功している場合、私はその白が怖い。表面の白をめくれば、隠しているものがあるはずだと思う。もしくは、自分の手で白を汚してしまいたいと思う。

関連プログラム
関連プログラム

開催概要
開催概要

会場

emergence aoyama complex/港区南青山5-4-30 

(バス停:D1、D9、E3)


会期

11月7日(木)–10日(日)


会場時間

10:00–22:30 (ラストオーダー22:00)



料金

入場無料、フード1種500円、カクテル1杯1,000円

emergence aoyama complex