アーティゾン美術館
展覧会
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ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて
開館(2020年)から毎年開催している、石橋財団コレクションと現代のアーティストが共演する「ジャム・セッション」展。今回は、第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展で日本館代表アーティストに選出されるなど活躍目覚ましい、毛利悠子を迎える。彼女の独創的なインスタレーションや彫刻は、磁力や電流、空気や埃、水や温度など、空間が潜在的に有している「流れ/変化」に形を与え、私たちの新たな知覚の回路を開く。
「ピュシス」は、通例「自然」や「本性」と訳されるギリシア語である。それは「万物の始原=原理とはなにか」を問うた初期ギリシア哲学 の中心的な考察対象だった。生成、変化、消滅といった運動に本性を見いだすその思索は、毛利の創作と重ねてみることができる。毛利の国内初の大規模個展となる本展では、新・旧作品と、作家の視点で選ばれた石橋財団コレクションを並べ、ここでしか体感できない微細な音や動きで満たされた静謐でいて有機的な空間にいざなう。
なお同時期には、ルノワールやドランによる人物画の名作が集う展覧会「ひとを描く」、および「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 マティスのアトリエ」も開催予定。
会場
会場
アーティゾン美術館
- B9
- 京橋
公益財団法人石橋財団が運営し、23階建て高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の低層部に位置する美術館。1952年開館のブリヂストン美術館を前身とし、同じ京橋に2020年1月に開館した。「ARTIZON(アーティゾン)」とは、「ART」と「HORIZON(地平)」を組み合わせた造語で、時代を切り拓くアートの地平を感じてほしいという意思が込められている。「創造の体感」をコンセプトに、評価の高い印象派や日本の近代洋画の作品に加え、新開館にともない戦後の抽象画や日本の近世美術も強化。「石橋財団コレクション」の幅と厚みを拡大し、古代から現代にわたる展覧会を開催している。