ポエティック・スケープ
展覧会
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柴田敏雄
POETIC SCAPEでは2度目の柴田敏雄展。ほぼ新作のカラー作品約20点を発表する。ベルギー留学から帰国後、夜景の写真からスタートした柴田は、模索のなかで日中にダム、擁壁、橋などの構造物を撮影するようになる。これらを発表した1986年の個展名「Geo-Metry-Graphy」(ツァイト・フォトサロン、東京)は、Geography(地理)とGeometry(幾何学)にPhotography(写真)を掛け合わせた造語である。今回、出展作に幾何学的な構図を持つものが多いことから柴田は同展を思い出し、次のように語る。
「画面上に骨格、基礎となる構造を持たせることを常に念頭に置き、中立的な視点で形や対象を見る事を心がけて風景(Landscape)の撮影を始めました。それは、ある景色の紹介や説明、またVista Point*からの写真ではなく、目の前の任意の風景からあるSceneを自分のやり方で切り出す作業でした。モノクロ写真からカラー写真へと手法が変わった後も、この基本的な考え方はずっと続いています。」
*Vista Point:前もって用意された良い景色をみるための場所
会場
会場
ポエティック・スケープ
- C8
- 中目黒
2011年、中目黒に写真専門ギャラリーとして開廊。写真をキュレーションの軸に据えながら、近年は写真以外の作品も取り扱う。ギャラリー名の「POETIC SCAPE」とは「詩的な(poetic)」と「風景(landscape)」を掛けけ合わせた言葉で、言語では明確に定義できない、しかしアーティストには確かに見えている新たな風景を人々に届けるという意味を込めている。主な取り扱い作家は、野村浩、渡部敏哉、森山大道、野村佐紀子、柿崎真子、山田悠、トレイシー・テンプルトンなど。ギャラリー奥にはストアを併設し、ギャラリーゆかりの作家の作品集や写真論に関する書籍などを販売。また、写真・平面作品の額装も行なう。