東京画廊+BTAP
展覧会
展覧会
比田井南谷
前衛書家、比田井南谷(1912–1999)は古典書法から出発するも、書の可能性を模索するなかで文字性を放棄して「心線」の表現へと到達。読むことのできない書を数多く制作した。その作品は戦後日本の芸術全般に大きな衝撃を与え、海外での発表や書芸術の普及活動にも注力したことが知られている。近年も香港の大型美術館、M+に作品群が収蔵され、2021年の同館開館展「Individuals, Networks, Expressions」では大作《Work》(1964年)が話題となった。比田井によれば、書の芸術的本質は鍛錬された線に宿るとされ、伝統を逸脱したかのような実験的作品も、この信念に裏打ちされている。本展では1950~60年代の作品を中心に、彼の「線の芸術」の歴史的重要性を照らし出す。
会場
会場
東京画廊+BTAP
- B12
- 銀座
1950年に銀座にオープンし、2020年に70周年を迎えた日本最初の現代美術画廊。ルチオ・フォンタナ、イヴ・クライン、ジャクソン・ポロック、フリーデンスライヒ・フンデルトワッサーなど、欧米の現代美術作家をいち早く日本に紹介。さらに高松次郎、白髪一雄、岡本太郎など、日本の現代アートを牽引する作家を取り上げてきたほか、1970年代から80年代にかけては金煥基、李禹煥などの韓国人作家を招いて韓国現代美術の展覧会や、当時知られていなかった中国現代美術に着目し、徐冰や蔡國強などの個展を開催した。02年には北京・大山子地区にB.T.A.P.(ビータップ)をオープン。東京と北京を拠点に日中韓を中心としたアジアの現代美術、幅広い世代・地域のアーティストを世界に発信している。