場と人をつなげる
サウンドインスタレーション&パフォーマンス

AWT OFFICIAL
場と人をつなげる<br>サウンドインスタレーション&パフォーマンス<br>
Photo by Yoshikazu Inoue

国内外のアートファンが集う憩いの場として南青山に特設されるAWT BAR。会期中は特別なフードやアーティストとのコラボレーションカクテルに加え、サウンドインスタレーションやライブパフォーマンスも楽しめます。

作曲を手がけるのは、リズムアンサンブル・goatの主宰で電子音楽ソロプロジェクト・YPYとしても知られる日野浩志郎。ライブパフォーマンスを披露するのは、音楽家・打楽器奏者の角銅真実と日本とカナダをルーツにもつシンガーソングライターのジュリア・ショートリード(Julia Shortreed)です。

ランドスケープアーキテクトの戸村英子が設計を手がける今年のAWT BARの特徴は、うねった大地のような有機的な形状。都市に隠れたランドスケープを表現したこの意匠への応答として、日野は都市に潜む音を採取し、電子音に翻訳してインスタレーションに取り入れました。その音色が戸村の設計と重なり合い、バーでの体験に変化を生み出します。

参加費

無料

会場

AWT BAR(emergence aoyama complex)
/港区南青山5-4-30 (バス停:D1、D9、E3)

日時

サウンドインスタレーション:AWT会期中常時

パフォーマンス:11月 9日(土) ①14時〜 ②16時〜 ③18時〜

        11月10日(日) ①15時〜 ②17時〜 ③19時〜




サウンドインスタレーション
Sound installation for the Eiko Tomura’s landscape

作曲:日野浩志郎 (goat / YPY) 

 

サウンドインスタレーションは、空間と音によって構成されるアートのかたち。AWT BARでは、日野浩志郎が環境音を採り入れて作曲したサウンドが、ランドスケープアーキテクトの戸村英子が設計したバーの空間と重なり合い、ひとつの作品を生み出します(サウンドインスタレーションは常時展開されます)。会場に点在する14のスピーカーから流れる⾍や⿃の声は、フィールドレコーディングを使わず、すべて電⼦⾳や楽器音などで構成されています。⽇野が再解釈した「都市のランドスケープ」に⽿を澄ませてみてください。

 

日野浩志郎 コメント

都市ではそこら中に音が溢れ、飽和している。いくら美しい音が含まれていても、耳をすまし、音を楽しむという意識を持つことは難しい。ランドスケープアーキテクトの戸村英子は、機能的に整えられたフラットな空間に起伏やうねりをつくり、都市に隠れたランドスケープを可視化させることで人と人を繋げる憩いの場をつくり出した。そのコンセプトにのっとり、都市にひっそりと隠れている音を拾い集め、電子音に翻訳してインストールする。空間に鳴る音は単にBGMとして機能するだけでなく、ふと見つけた虫の声に耳を澄ますように、自ら音の楽しみを発見できるものでありたい。




パフォーマンス
Tableware music for the Eiko Tomura’s landscape

パフォーマンス:角銅真実、ジュリア・ショートリード
作曲:日野浩志郎 (goat / YPY)、角銅真実、ジュリア・ショートリード

 

ライブパフォーマンスを行なうのは、音楽家・打楽器奏者の角銅真実と日本とカナダをルーツにもつシンガーソングライターのJulia Shortreed(ジュリア・ショートリード)。現代音楽の要素をベースに打楽器奏者として活動し、細野晴臣を始めとするさまざまなアーティストとコラボレーションしてきた角銅と、映画への楽曲提供やエレクトロユニット・Black Boboiのメンバーとしても活動するJulia Shortreedによるコラボレーションをお見逃しなく。

 

日野浩志郎 コメント
大地のような、お皿のようなランドスケープ。集まる人々が食や音、交流を楽しむ憩いの場。「Glass harp music for the Eiko Tomura’s landscape」は、場・食・音を繋げ、それらが寄り添い音楽として昇華することを意図している。サウンドインスタレーションが鳴る中、音楽家の角銅真実とJulia Shortreedによって行われる、テーブルウェアを使ったサイトスペシフィックなパフォーマンス。そのサウンドは五線譜で決められたようなものではなく、パフォーマンスの度に表情を変え、その時々に新しく生まれる音楽となるだろう。






アーティストプロフィール

日野浩志郎
KOSHIRO HINO
音楽家、作曲家

KOSHIRO HINO

Photo by Dai Fujimura

 

メロディ楽器も打楽器として使い、複数拍子を組み合わせた作曲などをバンド編成で試みる「goat」や、電子音楽ソロプロジェクト「YPY」等を行う。主な作曲作品は、多数のスピーカーや移動する演奏者を混じえた全身聴覚ライブ「GEIST(ガイスト)」(2018-)の他、古舘健や藤田正嘉らと共に作曲した「Phase Transition」(2023)、等。振付師Cindy Van Ackerによるダンス作品「Without References」等の音楽制作を行う。

角銅真実
MANAMI KAKUDO
音楽家、 打楽器奏者

MANAMI KAKUDO

Photo by Ittetsu Matsuoka

 

長崎県の山と川に囲まれ育つ。マリンバをはじめとする様々な打楽器、自身の声、言葉、 身の回りのものを用いて楽曲制作やパフォーマンスなど自由な表現活動を展開している。2024年1月に最新アルバム 『Contact』 をリリース。

ジュリア・ショートリード
JULIA SHORTREED
シンガーソングライター、サウンドアーティスト

JULIA SHORTREED

 

日本とカナダをルーツに持ち、東京を拠点に活動する。 アシッドフォーク、アンビエント、エレクトロを融合させ、ノスタルジックな音と声で紡ぎ出す独自の世界観で制作を続ける。 2018年に小林うてな、ermhoiとユニットBlack Boboiを結成。ソロでは、2021年1月にファーストアルバム『Violet Sun』を発表した。映画への歌唱、楽曲提供の他、ベルリン在住アーティスト Rosa AnschützとのユニットQuantum Orangeとして2024年7月に1st EP『DIP-DYE』をリリース。