TOKYO HOUSE TOUR
東京に佇む近代の名建築を巡る
「TOKYO HOUSE TOUR」は、東京の街に佇む名建築を巡る建築ツアー。コースの監修は2004年ヴェネチアビエンナーレ国際建築展 金獅子賞、2010年プリツカー賞などの受賞歴をもつ建築ユニット「SANAA」の共同設立者であり、2022年からは東京都庭園美術館館長を務める建築家・妹島和世です。
1回目のテストケースとして実施される今回は、建築家・東孝光が1966年に設計した東京都心の住宅「塔の家」と、建築家・伊東豊雄が1983年に設計した東京郊外の住宅「花小金井の家」を訪ねます。
参加費
5500円(税込)/家
集合場所
開始10分前に現地
対象
18歳以上
日時
塔の家
11月8日(金)
① 9:00-10:00 ② 10:00-11:00 ③ 11:00-12:00
11月9日(土)
④ 9:00-10:00 ⑤ 10:00-11:00 ⑥ 11:00-12:00
花小金井の家
11月8日(金)
① 12:00-12:45 ② 13:00-13:45 ③ 14:00-14:45
11月9日(土)
④ 12:00-12:45 ⑤ 13:00-13:45 ⑥ 14:00-14:45
定員
各回10名
申込方法
ご希望の時間帯をお申し込みください。
申込締切
11月5日(火)23:59
主催
アートウィーク東京
協力
妹島和世、東利恵
プロフィール
妹島和世
KAZUYO SEJIMA
建築家
©SANAA
1956年茨城県生まれ。1981年日本女子大学大学院家政学研究科を修了。1987年妹島和世建築設計事務所設立。1995年西沢立衛とともにSANAAを設立。2010年第12回ベネチアビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターを務める。日本建築学会賞*、ベネチアビエンナーレ国際建築展金獅子賞*、プリツカー賞*、芸術文化勲章オフィシエ、紫綬褒章などを受賞。現在、ミラノ工科大学教授、横浜国立大学大学院Y-GSA名誉教授、日本女子大学客員教授、大阪芸術大学客員教授。主な建築作品として、金沢21世紀美術館*(金沢市)、Rolexラーニングセンター*(ローザンヌ・スイス)、ルーヴル = ランス*(ランス・フランス)などがある。
(*はSANAAとして)
妹島和世 コメント
現在の東京には素晴らしい小住宅が多く存在しています。それらは戦後、個人事業として設計を営む建築家の設計によって建てられた庶民の家です。そうした小住宅群は、戦後の東京の暮らしをいまに伝える貴重な財産でありながら、同時に日本近代建築史の中で公共建築とともに存在感を示し、日本の近代建築を象徴する存在として世界で高く評価されてきました。住宅建築がこれほど多く集まる街は、世界的に見ても東京以外にありません。
しかし現在、高齢化をはじめとする様々な理由により、そうした建築物の維持が難しくなってきています。例えば、ヨーロッパでは戦後に建てられた住宅建築の多くは集合住宅であり、それらは地方自治体によって保存されながら現在も大切に使われていますが、日本の小住宅群はすべて民間で作られたものであるために、その保存と継承の困難さが現実的に大きな問題になっているのです。そこで、そうした小住宅に新たな使い方を与え、それらを東京の、そして日本の財産として継承し、みんなで守っていけたら良いのではないかと考え、このプログラムを企画するに至りました。
今回はその1回目のテストケースとして、建築とその保存継承、そして東京の暮らし全般に関心のある方たちに向け、東京都心に建つ住宅と、まだ自然が残る郊外に建つ住宅のふたつを取り上げます。