石川真生

沖縄から撮りつづけること
―石川真生の写真

50年余りにわたり沖縄を拠点とし、沖縄とそこに生きる人々を撮り続けている写真家、石川真生へのインタビュー。1974年、写真を学ぶために東京のWORKSHOP写真学校「東松照明教室」へ通った数ヶ月後には、沖縄のパイナップル工場で働く。そこで撮影した外国人労働者の写真を発表して以来、写真家として、沖縄返還後のバーで働く人々、港町に集まる男たち、米兵や自衛隊、そしてそこで生活する人々にカメラを向け、多くの作品を国内外で発表している。人間を面白がり、醜さも美しさも包み込むその眼差しは、つねに沖縄人の生き様を撮ることに向けられている。本インタビューでは、1970年代から現在まで休むことなく精力的に活動を続ける石川の軌跡を振り返る。

アートウィーク東京2023期間中、東京での初の個展が 東京オペラシティアートギャラリーで開催される。

※本トークに収録されている表現には、当時の時代状況を考慮し、その当時使用されていた表現を発話したものが一部含まれています。

写真提供:nap gallery
字幕翻訳:佐藤大輔
映像制作:ネーアントン合同会社

石川真生

1953年、沖縄県大宜味村生まれ。1970年代から写真をはじめ、1974年、WORKSHOP写真学校東松照明教室で写真を学ぶ。沖縄を拠点に制作活動を続け、沖縄をめぐる人物を中心に、人々に密着した作品を制作している写真家。被写体となる人々に耳を傾け、立場を越えて取材することで引きだされるリアルな人間像は、沖縄の現実を生々しい切り口で暴き出している。2011年、『FENCES, OKINAWA』で、さがみはら写真賞を、2019年には日本写真協会賞作家賞を受賞。国内外で広く写真を発表し、沖縄県立博物館・美術館のほか、東京都写真美術館、福岡アジア美術館、横浜美術館(神奈川)、ヒューストン美術館、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)などパブリックコレクションも多数。

Photo by Kiyuna Itsuro