村上隆 × 大竹伸朗

スタジオとしての東京

日々めまぐるしく変化する東京は、アーティストたちによる芸術活動の舞台となり、刺激的なビジュアルカルチャー(視覚文化)を育んできました。本トークでは、近年の日本の現代美術を代表するアーティストである村上隆と大竹伸朗が、東京がいかにして彼らの創作活動にインスピレーションを与えてきたかを語り合います(モデレーター:アンドリュー・マークル)。

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村上隆

1993年、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。2000年、伝統的日本美術とアニメ・マンガの平面性を接続し、日本社会の在り様にも言及した現代視覚文化の概念「スーパーフラット」を提唱した。2005年にニューヨークのジャパン・ソサエティーで自らキュレーションを行った展覧会「リトル・ボーイ」は、国際美術評論家連盟米国支部AICAのベストキュレーション賞を受賞。24年2月、日本では8年ぶりとなる個展「村上隆 もののけ京都」を京都市京セラ美術館で開催。

TAKASHI MURAKAMI
Photo by Chiaki Kasahara © Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

大竹伸朗

1955年東京生まれ。ドローイング、ペインティング、コラージュ、アッサンブラージュ、映像、マルチメディア・インスタレーション、サウンド、建築、執筆など、幅広い分野で活動。彼の活動の原動力となっているのは、1977年に始まったスクラップブック・プロジェクトであり、現在では72点もの作品を制作している。大竹はこれまでに、東京国立近代美術館(2022年)、水戸芸術館現代美術センター(2019年)、アートソンジェ・センター(2012年、ソウル)などで個展を開催。第55回ヴェネチア・ビエンナーレ(2013年)、ドクメンタ13(2012年、カッセル)、第1回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(1993年、ブリスベン)などの国際展に出品。第65回毎日芸術賞受賞(2024年)。

SHINRO OHTAKE
Photo by Shoko. © Shinro Ohtake, courtesy Take Ninagawa, Tokyo.

アンドリュー・マークル

東京在住のライター、編集者、翻訳家。2021年よりアートウィーク東京のエディトリアル・ディレクターを務める。2010年から2024年まで、バイリンガルのオンライン出版「ART iT」の副編集長。2006年から2008年までニューヨークのArtAsiaPacificの副編集長を務め、毎年発行されるAlmanacの編集に携わる。『Aperture』、『Art & Australia』、『Artforum』、『frieze』などの国際誌に寄稿。主な出版物に、菅木志雄論集第1巻の英訳版(Skira社、2021年)。2018年から2023年まで東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科で教鞭をとる。

ANDREW MAERKLE
Photo by Yukiko Koshima

本トークはアートウィーク東京の企画のもと、2024年のアート・バーゼル香港においてステファニー・ベイリーがキュレーションした「カンバセーション(Conversations)」の一環として、2024年3月28日に実施・収録されたものです。